GW決闘日記

Gundam War Duel Diary
 
 
作 トゥ〜ン・シン  
 
 

第1話 ターンAガンダム、大地に立つ。
 
 


 ミ〜の記憶が確かならば、

初めてガンダム・ウォー(以下 GW)で作ったデッキは 赤茶の『ターンA自爆シュート』であった。

このデッキは

「発掘道具」の効果で捨てた「ターンAガンダム(月光蝶システム発動時)」を「捕獲兵器」で吊り上げ、

CH−9「イリア・パゾム」もしくはCH−21「マシュマー・セロ」を搭乗させる。

次に「アクシズからの使者」で相手ユニットをロールさせ出撃、

相手本国を叩いた後キャラの効果で「ターンAガンダム(月光蝶システム発動時)」を破壊する。

そうすると、すべてのユニットは破壊され本国も防御力だけダメージを受ける・・・

という、正に自爆コンボデッキである。

本来は最後に「血の宿命」を使用し、相手本国とのアドバンテージを稼ぐ。


 もちろんコンボデッキである以上、多くのキーカードが存在する。

そのどれか1つでも欠けても勝利に結びつかない、非常にテクニカルなデッキであった。

だが何故かミ〜は初心者なのにもかかわらず、このデッキを選択し使い続けた。

確かに勝ち星は少なかった。

だがコンボが決まった時の気分はとても爽快で気持ち良かったのを今でも覚えている・・・。


<注>

平成13年11月1日で「発掘道具」と「サラサ再臨」にエラッタが出たため、

このコンボの成功率は著しく下がった。


 GW決闘日記は、ノン・フィクションです。

実在する人物(HNあり)・地名・団体名などたまに出てきます。

地名・団体名などは虫食い文字等使いまして書くようにしますが、

その辺はあまり深く考えないでお読みください。



<次回予告>

 茨城での4ヶ月の研修期間を無事終了し、東京に帰ってきたトゥ〜ン・シン。

 だが、そこで彼が見たものとは?

 次回 GW決闘日記   第2話 “トゥ〜ン・シン戦場へ帰る”
 
     
 





     
 

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作 トゥ〜ン・シン  
 
 

第2話 トゥ〜ン・シン戦場へ帰る
 
 


 それから数ヶ月の時が流れた。

ミ〜は茨城でデュエルから離れた生活を送っている ・・・

もちろん時間が許す限り東京には行くようにしてはいたが、

仕事やら時間などが合わずその時間は非常に短いものだった。

そして10月末やっと東京に帰ってきたら、デュエル事情は変わっていた。

なんとGWが幅をきかせていたのである。

 これには正直困った。

何故ならGWのデッキは『ターンA自爆シュート』1つだけだったからである。

さらにしばらくGWから離れていたので、知識もカードも著しく足りなかったのが致命的であった。


 そこで急遽作り上げたのが『ジオン・ウィニー』

この『ジオン・ウィニー』とは、GWの基本であると個人的には思っている。

低国力の軽量ユニットを序盤から大量に展開、相手の本国を苦しめ、

出てきたユニットはその豊富な火力をもって焼き払う。

そしてもう1つの特徴はG破壊である。

黒ほどの大量のG破壊能力は無いものの、

序盤からのG破壊は低速の相手にしてみれば悪夢以外のなにものでもない。


 『ジオン・ウィニー』は長所がはっきりしている分、短所もはっきりしている。

強力なユニット(範囲兵器など)1枚に完封される脆さ、

オペレーションを破壊する方法の少なさ(条件の厳しさ?)があげられる。

そのため序盤をより有利に進めるために、キャントリップ付きのユニットが豊富なのだ。


 だが、ミ〜の作った『ジオン・ウィニー』はカード不足の為、イマイチなデッキに仕上っていた。

確かにキャントリップ付きのユニットはすべて投入してあるが、

序盤で展開できる格闘力のあるユニットの少なさと火力不足が露出している。

これを打破するために、Adキャラを豊富にし「実戦経験の差」で破壊力を高める方法をとる事に決めた。

「アコース」や「デミトリー」など、クエスチョンが付くようなキャラもうちのデッキでは重要な主力メンバーである(笑)



<次回予告>

 なぜか平日大会に参加する事になってしまった、トゥ〜ン・シン。
 そして眼前に大賢者が立ち塞がる!

 次回 GW決闘日記    第3話 “大賢者 VS トゥ〜ン・シン”
 
   






     
 

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作 トゥ〜ン・シン  
 
 

第3話 大賢者 VS トゥ〜ン・シン
 
 


 11月1日、都内某デュエルスペース。

ミ〜は素早い手つきで10枚カットを施す。

カットし終わった10個の山を1つ、また1つと重ねていき相手に差し出す。

ゆっくりと目線を上げる・・・

そこに座っている人物は“大賢者Kenny”殿だった。


 話は少し前にさかのぼる。

ここシブ○ブでは毎週木曜日にGWの非公認大会が開かれる。

開始時間は6時であった。

平日大会が始まってから10分後、大賢者殿が到着。

残念がる大賢者に店員のSさんが、「始まって間もないからどうぞ」と一言。

喜ぶ大賢者、そうなると対戦相手は・・・

えっ、ミ〜?

店員Sさん 「そっ、だって2人いないとデュエルできないでしょ」

 まったくその通りだ。

 先手は大賢者殿、両者ともマリガンなし・・・

そしてデュエルは始まった。

共にお互いの手は解かっていた。

こちらは『ジオン・ウィニー』、相手は『赤単』。

こちらとしては相手が3Gをそろえるまでに、なんとしても場を制圧したい。

出来る事なら「制圧作戦」で相手Gを破壊する ・・・

しかし今日からエラッタ適用のため「制圧作戦」と「事情聴取」との連携がとれず非常に使いづらくなっていた。

つまり「鉄仮面」等のカウンターを受けやすくなった事になる。

 まあそんな事を考えならがデュエルを進めていく、

相手5ターン目には「ギラ・ドーガ」・「バウ(グレミー・トト機)」のユニットが展開、

こちらは心もとないユニットが数体・・・

もちろん1マッチ目は完膚なきまでの惨敗であった。


2戦目あまり良い手札とはいえず、両者ともにマリガン 5枚新たに引きなおす。

ミ〜の手札は先ほどと大した変化は無かった。

先攻の為ドローはない、だが手札には「突撃隊潜入」もある・・・

ミ〜はGOをだした。

大賢者殿もかなり悩んではいたが、結局その手札でいくことにした。

だが、それが2人にとって悪夢の始まりであった。

1ターン、2ターン・・・

かれこれ5ターンにもなるのに、互いの場には3枚のGカードと「ザク」・「ドップ」のみ ・・・

2人そろってのG事故、完全な泥試合であった。

削っても3ダメージ、許容数を超えたカードはその役目を全うする前にジャンクヤードに墜ちていく・・・。

そんな不毛とも思えるターンを重ね、辛くも勝利を手に入れることができた。



<次回予告>

 ついに1:1で迎えた1回戦最終! 勝つのは大賢者か? それともトゥ〜ン・シンか?

 次回 GW決闘日記    第4話 “策謀の区域”
 
     






     
 

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作 トゥ〜ン・シン  
 
 

第4話 策謀の区域
 
 


 ついに迎えた3戦目、お互いに念入りにシャッフルをする。

すでに1回戦が終了し立ち上がるプレイヤーが数名現れる

・・・そんなプレイヤーを横目にミ〜は手札に来た6枚のカードを見渡した。

内容は「ザクU」・「ドップ」・「ガトル」・「事情聴取」・「G」×2

2ターン目から確実に3ダメージを叩き出せる、ミ〜は迷わずGOを出した。


 デュエルが始まる

・・・だが、こちらの思惑通りに物事が進む理由は無い。

大賢者は「木星圏からの出発」・「年代物」などでこちらの攻撃をうまく回避しつつ、確実にGをセットしていく。

大したダメージを与えられず、ついにその時は来た。

赤G3枚目、ここから大賢者のデッキは輝き始める・・・そう伝家の宝刀のカウンターだ。

だが、こちらはすでに多数の主力ユニットと「事情聴取」と「黒い三連星」が場にある。

今まで削った相手本国とこちらの本国との差は13,4枚

・・・しかし、相手にはまだ「惰眠の酬い」と「アクシズからの使者」がある。

今まで与えたダメージを挽回される可能性は十分に考えられた・・・。


 数ターン後、互いに殴り合って本国は若干ミ〜の方が多い。

ここで意を決した大賢者は1体の「ギラ・ドーガ」を残し、攻撃をしかけてきた。

もちろんこの攻撃を通しても、本国は残り3枚・・・負けはしない。

いや、むしろこの事がミ〜に勝機をもたらす事になる。

数体のユニットでやっと相打ちにしかもっていけない1体のユニットが、2体も自らロールしてくれる。

もちろん大賢者としてはミ〜が本国を守る為に、迎撃にでると計算したのだ

・・・確かに地球・宇宙ともに1体づつ防御に出撃していれば、数ターン後ミ〜は敗北していたかもしれない。

だが、ミ〜出撃しなかった

・・・ダメージ判定ステップ

・・・ミ〜は手札から「闇夜のフェンリル隊」を1枚プレイする。


 次のターン、大賢者殿はミ〜の出撃ユニットをみて投了した。




<次回予告>
 1回戦を勝利したトゥ〜ン・シン。だが彼は重大な事にまだ気が付いていなかった・・・
次回 GW決闘日記    第5話 “νの鼓動”
 
     






     
 

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第5話 “νの鼓動”
 
 


 スイスドロー2回戦目

・・・席についたミ〜は、ここで気が付いた事があった。

それはGWの大会に参加するのが初めてで、知らないお方とGWでデュエルする事も今回が初めてであった事である。
(気づくの遅すぎ!)

 そう考えると、急に緊張し手が汗ばんでくる

・・・ミ〜はジーパンで汗ばんだ手を拭き、相手が差し出したデッキをシャッフルした。


 先攻は相手、両者ともマリガン無し。

手札は「ザク」・「ザクU」・「ガトル」×2・「シーマ・ガラハウ」・「G」と最高ともいえる初手。

1ターン目から「ザク」に「シーマ・ガラハウ」をのせ、「ガトル」と共に5ダメージ。

相手は白茶、だがターンを重ねるにつれダメージ量が増大し、終わってみればデュエルは圧勝であった。

 ちなみにどんなユニットが入っていたのかは不明。


 3回戦、相手は「ジオン・ウィニー・タッチ黒」先攻はまたしても相手。

1戦目こそ落としたものの、その後は初手も良くトップデッキを繰り返し、2・3戦目を連取。

今思えば、なにかに取り付かれたような引きであった。

 
 GW木曜平日大会 スイスドロー3回戦 参加者20数名。

3戦全勝(6−2)で2位という結果で初陣を飾った。(ちなみにジャンケンは3戦全敗)

そして商品は非公認との事もあり、

SP13「サザビー」ではなく、SP12「νガンダム」・SP15「ガンダム」のどちらかと、

好きな弾のパックを2つ(2位は)

 それで、ミ〜はSP12「νガンダム」と7弾を2パック受領。

まさにビギナーズ・ラック、運を使い果たした1日であった。









<次回予告>
  池袋で2日間行われるカードゲームの祭典カードフェスタ2001−3rd。
2日目のガンスリンガーに参戦する為『黒単ウィニー』を作成する。
次回 GW決闘日記    第6話 “決戦前夜”
 
     
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第6話 決戦前夜
 
 


 カード・ゲーム全体に言える事だが、デッキを構築するのは非常に楽しい。

数多くのカードの中から、主旨(色)を決め・骨組みを作り・肉付けを行なう・・・・・

そりゃもう寝食も忘れるぐらい集中するものだ。

さて今宵作成するデッキは『黒単ウィニー』である。

GWで「黒」を表現するなら、まさに暗殺者。

相手の手札・場のカード・捨て山・そして本来安全であるはずの、ジャンクヤード

・・・「黒」に狙われて安全な場所は無い。


まず、デッキ作成にあたり三種の神器の「決戦」・「一斉射撃」・「特攻」は3枚投入確定。

そして次は肝心要のユニットである。

とりあえず、3国力までの優秀そうなユニットを 一通りピックアップしてみる。

「ゾロ」・「アビゴル」・「ガンダムMK−2(ティターンズ仕様)」などで、

ザンスガールユニットは地形適正が片方欠落しているのが多い。

レギュラーユニットにはクイック・キャントリップ付きの「戦斗バイク甲タイプ」と

多少危険だがU−56「ガンダムMK−2(ティターンズ仕様)」を3枚投入し、

あとは20〜22枚ぐらいになるように候補を決める。

Gカードは縁起良く13枚・キャラは4〜6枚ぐらいで試作型が完成する。
 

次に出来たデッキを1人デュエルで回してみる事にした。

決して悪い回り方はしない・・・だが、射撃値がイマイチなのはちょっと気になる。

そこで射撃値があるユニットを少し追加したり、キャラを交換したり、

コマンドを投入したりして微調整を施していく・・・


幾度となくこの作業を淡々と進めていき、ついに『黒単ウィニー』が完成した。

時計の針はすでに2時を回っていた。







<次回予告>
ついに『黒単ウィニー』でガンスリンガーに挑戦する。数多くの強者が集まる戦場で、彼に勝算はあるのか?
次回 GW決闘日記    第7話 “燃える戦場”
 
     
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作 トゥ〜ン・シン  
 
 

第7話 燃える戦場
 
 


 時は2001年11月11日。

 カードゲームフェスタ2001―3rd 2日目。

そう決戦の日にて

・・・「ポッキーの日」でもある・・・。


まあ冗談はさておき、私が会場に着いたのはちょうど開始から20分後。

ミ〜は他のイベントには目もくれずGWのブースに直行した。

会場につくと独特の緊張感が周りを包みこむ。

それはそうだ。
ここには自らの腕と知識とデッキを携え、貪欲に勝利の栄光を求めて戦いに来た決闘者しかいない(例外あり)

そう・・・ここが今日ミ〜にとっての戦場なのだ。


 さっそくガンスリンガーに参加しようと、受付方向に歩いていく。

受付では短冊のような紙を参加者に渡し、1勝するにしたがって判子を押してくれる。

この連勝記録によって商品のカードが手渡れる制度だ。

カードはすべてプロモカード。

そして15連勝すればSP−1〜15までのカードがすべて貰えたうえに、

名前が書かれた紙がホワイト・ボードに張り出される。

ガンスリンガーのスペースは150席ほど、

開始から常に満員で1人何回でも参加できるので、その参加者は計り知れないものとなっている。

だが、昨日の時点で15連勝したのはわずか3名・・・まさに狭き門なのだ。


 私もさっそく昨日つくった「黒単ウィニー」で参戦。

係員から参加用紙を受け取り、誘導員の指示に従い対戦相手の所に移動する。

緊張が高まる・・・そしてデュエルが開始された。

まず相手のGセットはなんと「黒」 おもいきり色が重なっている。

運が無いな、なんて考えながらこちらも「黒G」をセットし「ゾロ」を出す。

次のターン相手はまた「黒G」そしてユニットが展開されていく・・・

結局手札に2枚きていた完全なる無駄カード「ティターンズ結成」が幅をきかせ初戦敗北。

まさに暗雲たちこめるスタートであった。





<次回予告>
初戦を敗北したトゥ〜ン・シンの前に懐かしい戦友達が現れる。
だが、それも新たな戦いのプロローグに過ぎなかった。
次回 GW決闘日記    第8話 “再会、そして・・・”
 
     
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作 トゥ〜ン・シン  
 
 

第8話 再会、そして・・・
 
 


 初戦を敗退し席を立つ

・・・だが、1回負けたぐらいで闘争心が消えるわけも無く、

またガンスリンガーの列に並ぼうとミ〜は歩き出す。

その時だった。
対戦している人間の中に一際目立つ赤いジャケット

・・・ナカさん?

という事は、ミヤさんも

・・・あっ!いた。

彼らは茨城で活動している決闘者で、いつもミ〜がお世話になっている人達だ。

ミ〜はすぐさま壁際にいるミヤさんに挨拶にいく。

懐かしい再会である。

そして何気ない会話をしていると、対戦が終わったナカさんが合流。

6連勝で終わってしまったと非常にくやしがっていた。


 ミヤさん達との話をまとめると、昨日15連勝した人たちは『ジオン・ウィニー』が多かったとの事で、

ミ〜も『ジオン・ウィニー』でやってみる事にした。


 1・2・3戦目あっけないほどの圧勝で3連勝。

いきなりプロモカードに手が届く。

火力を充実させたデッキだけに、ウィニー相手には結構有利に戦えた。

だが、4戦目。

ナカさん達のお仲間のK君が対戦相手として呼ばれる・・・。

結果としては、敗北。

K君のデッキは『赤青サザビー』でリロールインのサザビーに

7弾の「アムロ・レイ」・「シャア・アズナブル」が乗るといったデッキ。

捨て山を排除できないミ〜のデッキでは正直つらすぎ。

だが、ミ〜の『ジオン・ウィニー』でも、連勝できる手応えをかすかにだが感じた。


 敗北したミ〜はそのままガンスリンガーの最後尾列に向かう。

次はさらに上を目指す為に・・・

もっと勝利を手にする為に・・・

1戦目ミラーマッチ。

互いに火力が充実しているデッキである。

だが、「ジオン十字勲章」を張っていた相手の本国はみるみる少なくなり、

結局最後は投了という形で幕を閉じる。


十分戦える

・・・そう思うミ〜の前に、次の対戦相手が現れた。


・・・ミ、ミヤさん?

 そう目の前に現れたのは身内のミヤさんであった・・・





<次回予告>
またしても身内で潰しあいのトゥ〜ン・シン。『高速ZZ』に勝てる手段はあるのか?
次回 GW決闘日記    第9話 “始動!? ZZ”
 
     
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第9話 始動!? ZZ
 
 


 ガンスリンガー2回戦目、対戦相手はミヤさん・・・・・

このガンスリンガーは最低2連勝しないと商品は貰えない。

ミ〜も本気だが、相手も本気だ。

わざわざ負けるヤツはここには来ていない。

だが2回戦目、個人の思惑とは裏腹にほのぼのとデュエルが始まる。


 ミヤさんのGセットは「青」。

正直当たりたくなかった色である。

第7弾しかでていなかった現状では、緑で捨て山に攻撃する方法はなかったからだ。

効果的な対抗策もないまま、私は前に進むしかない。

そう相手は「決戦前夜」をもって無いことを祈って・・・


 ところがココで幸運がおとずれた。

ミヤさんのユニット事故である。

いつまでたっても無防備な本国を攻め続ける私。

「頼む、このまま削らせてくれ!」

回復手段を邪魔できない者の悲痛な祈り・・・

だが、その祈りは天には通じなかった・・・そう「決戦前夜」である。

でも相手の場にはユニットが無く手札も1枚もない。

攻撃は通る。

そうすべては私に有利に働いているはずなのに

・・・どうしようもない不安感が確かにあった。


 ミ〜のターン、ドローは「闇夜のフェンリル隊」。

違う、欲しいのは火力じゃない。

ユニットに乗せるキャラが欲しいのだ。

攻撃に移るミ〜に対し、ついにミヤさんが動く。

「コア・ベース」が防御で出撃、

ダメージ判定ステップ効果でU−84「ZZガンダム」がジャンクヤードに落ちる。

ミヤさんのターン、U−81「コア・ファイター」。

「政治特権」カットイン「決戦前夜」。

「コア・トップ」を捨て「イーノ・アッバーブ」が「コア・ファイター」に乗る。

基本に忠実なプレイング

・・・ここでミ〜は前のドローがいかに幸運かを知った。

ダメージ判定ステップ。

「闇夜のフェンリル隊」を「コア・ファイター」にプレイ。


 その後、最後の「決戦前夜」で回復するも「ZZガンダム」が場に出る事は無かった。

まさに幸運であった。





<次回予告>
 1つ、1つ勝利を重ねるトゥ〜ン・シン。そして運命を分けた第6戦目が始まる。
次回 GW決闘日記    第10話 “勝利と敗北の軌跡”
 
     
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第10話 勝利と敗北の軌跡
 
 


 その後『艦隊突撃』『ジオン・ウィニー』などに勝利し、ついに第6戦目。

しかしこの1戦が運命を変える事になるのを、まだ知る由も無かった。
 

 相手は中学生ぐらいの男の子。

そしてセットした「白」それもドラブーのカラーG。

「へ〜、こだわっているな」とか思いつつ、こちらも攻撃する算段をたてる。

そしてちょっと削った3ターン目。

相手配備フェイズ。

2G・クイックGでU−6「ウイングガンダム0」(えっ?)

さらに攻撃フェイズ。

クイックGでU−29「ガンダムデスサイズヘル」(マジで?)

3ターン目にして、Wガンダム系・・・それも2体・・・

「ホント冗談も休み休み言ってくれ」と言う状態は説明する必要もないだろう。


 その後のターン。

単身宇宙に出撃してくる「ウイングガンダム0」

潰す方法が無い為、無駄にユニットを防御に出撃させる。

そんなターンを重ねていくうちに、さらにクイックG×2・U19「ガンダムヘビーアームズ改」&「交渉成立」

「黒い三連星」も割られユニットも数少なく、敗色はまさに濃厚いや決定していた。

投了しよう

・・・これが私の出した結論だった。


ところが相手配備フェイズにさらにクイックG×2

・・・あれ?特殊G7枚目・・・


 ジャッジの判定。

ミ〜の6連勝確定。

確かに相手の反則負けだろうが、辛勝だろうが、圧勝だろうが勝ちは勝ちだ。

しかしミ〜が求めた勝利のあり方では少なくても無かった。

そして続く7戦目、私は敗北する。

正直相手が何色を使っていたのかも思い出せない。

完全に集中力が切れていたのだ。


もし勝者と敗者を分ける一線があるとしたら、まさにココがそうだったのかもしれない。

そして私は敗者の側だった。

 



<次回予告>
 ベーブードラフト大会が開催。構築戦とは違う戦いが、今まさに始まろうとしている。
次回 GW決闘日記    第11話 “作戦は一刻をあらそう!”
 
     
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第11話 作戦は一刻をあらそう!
 
 


 時は12月8日、本日はシブ○ブで初めてのベースド・ブースター・ドラフト大会。

構築戦とは一味も二味も違う戦いに、ミ〜はすでに緊張していた。

 参加者は12名。

2卓に分かれ行なわれるドラフト・・・ミ〜と大賢者は同じ卓だ。

まずはS店員の合図で、1パック目を開封する。

初めて取ったカードは忘れもしない「ガンダムサンドロック改」 強さは文句なしの1枚である。

(指定国力も高いが)

その後、「基地殲滅」・「MO−3」・「リーオー」の“白”をとる事に成功。

2色目は“赤”が随分まわってくるので、“赤”にする事を決め重点的に取っていった。

 3パック目が終わったところで、色々と敵情がわかってきた。

まず、左隣の2人は“青”と“黒”を重点的取っている事。

両脇で艦船を止めている人がいる事。

“赤”を積極的に取っているのはミ〜だけな事である。

それと何故か右隣のQさんの色がよくわからない・・・

 そしてここで1つの問題点が浮上してきた。

ドラフトも終盤なのに、射撃力のあるユニットが無かった事である。

このままいくとキャラで射撃力をカバーしなくてはならない最悪な事態が予想できた。

4パック目を開封する

・・・とりあえず“赤”と“白”で射撃力のあるユニットを 最優先で確保する事にするが、

「ズサ」と「トーラス」の2体しか取れなかった。

そして運命の5パック目・・・なんと最後のパックのアンコモンは「サダラーン」。

「艦船だし射撃もついているし、効果もドラフトなら強い!」

今のカードプールの状態では、「サダラーン」は最高級のカードだと断言できた。

よし!

 ミ〜は迷わず「サダラーン」を抜き取り机の上に置いた。

そう言えばレアはなんだろう? ミ〜は裏返しになっているレア・カードに手をかけた。





<次回予告>


 「サダラーン」の登場でなんとかピンチを脱出できたかに見えたデッキ・プール。
だが、最後にて最大の選択がトゥ〜ン・シンに迫る!

次回 GW決闘日記    第12話 “混迷への出撃”
 
     






 

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第12話 混迷への出撃
 
 


 ミ〜はレアカードを裏返した・・・

「カミーユ・ビダン」

ドラフトで赤白を組んでいる以上、正直見たくなかったレアであり流したくはない。

おまけに左隣は青黒(多分)だからだ。

・・・いろいろな事を考える・・・

青なら回復もあるし、ドラフトみたいな遅めの環境なら十分にでてくる可能性はある。

そしてミ〜のカードプールには排除する手段がまったくない。

対抗手段は本当にないのか?

 いや1つだけある・・・

カウンタードラフトだ。

だが、「サダラーン」をあきらめてまで、カウンタードラフトする意味があるのか?

当然発生する疑問ではあったが、ミ〜は机に伏せたアンコモンをレアと交換した。

この判断が正しいのかどうかは、後々の結果次第である。

 すべてのパックを開け終わりドラフトは終了。

あれから射撃力のあるユニットは「サーペント」1体、合計3体。

間違いなくドラフトは失敗し、この後の戦いに暗い影を落とす結果となった・・・

= 1 戦 目 =

相手は2つ隣のM君。

予想通りの「青黒」デッキ。

こちらは宇宙を「MO−3」で固めるも、

地球から「ネモ」・「コア・ファイター」などの 微妙に防御力が硬い連中に少しずつ切り崩されていく・・・

「ガザC」に乗った「プルツー」と宇宙適正しかない「トーラス」は

配備エリアで意味もなく 突っ立っているだけである。

終わってみれば、相手の圧勝・・・

ホントに何もできなかった。

 対戦終了後、

M君に「ガザC」と「トーラス」が高機動で宇宙に出撃してくれば、 結構いい勝負ができたのにと指摘された。

あれ?

変形後「ガザC」の格闘値“0”だ。

じゃあ「プルツー」乗っていたから“2”なのか。

変形後「ガザC」の格闘値が“0”だとゆうことに初めて気が付いた、

トゥ〜ン・シン 2×才の冬であった。



<次回予告>

 すべての物語に始まりがある・・・
 すべての旅に第一歩がある・・・
次回 GW決闘日記    最終回 “駆け抜ける嵐”
 
     







 

GW決闘日記

Gundam War Duel Diary
 
 
作 トゥ〜ン・シン  
 
 

最終回 駆け抜ける嵐
 
 


 1戦目が早々と終了してしまったので、隣の1戦を観戦することにする。

観戦とは名ばかりで、ただの敵情視察である。

今度少しでも有利に戦う為に、このような地味な作業も必要なのだ(笑)

 隣の対戦は大賢者とQさん。 大賢者は「緑単」と構築、そしてQさんはなんと「白茶」

B・B・Dの環境では間違いなく「青」・「黒」が2強だろう。

そして「白」・「茶」はこの環境では低い点数をつけるのが当然だと考えていた。

だが、その「白茶」デッキで「緑単」を相手に互角に戦っている。

いや僅かにだが「白茶」が押していた・・・

= 2 戦 目 =

 相手は右に2つ隣の人で、かなりカウンタードラフトをしていた人物だ。

色は「青黒茶」。

対戦が始まると、「サラミス」・「アレキサンドリア」などの 艦船が大量に出てきて、宇宙が突破される。

しかし、先攻されるも地球はほぼ掌握に成功する。

数ターン後。

「ガンダムサンドロック改」に「プルツー」が乗り込み、今までの本国差を 一気に振り出しに戻す事ができた。

 戦いは終盤、互いの本国が1桁になり相手が長考する。

果たして勝てる算段があるのだろうか?

手札にはカウンターは無い・・・

サンドロックとプルツーのワンパンで勝負は決まるのだが・・・行けない。

この行きたくても行けないこのもどかしさがたまらない。

 ついに相手が結論を出した。

「どうしても、1足りない」

・・・と言う事は、ミ〜の勝ちなのか?

だが、相手は最後の抵抗に打って出た。

相手の攻撃ステップ「ガンダムMk−2(エマ・シーン機)」を「奮戦」でパンプアップ

こちらの本国は残り2枚・・・

ミ〜のターン。

ドローフェイズで1ドローしたところで、相手は投了した。

こうして1勝1敗、勝利本国枚数:1が記録された。

= 3 戦 目 =

 ついに折り返し地点までやってきた。

相手は左隣のB君。

だいたいの予想通り「青緑黒」デッキ。

彼はこれまでに2敗していて、もう後が無い。

まあ3勝2敗でも1位になる可能性はある。

ただしお互いに潰し合えばの話だが・・・

 対戦が始まってこちらは順調にユニットを配備していけた。

相手も別に事故った様子はなかったが、3色はちょっときつかったのかもしれない。

勝利本国数:22がさらにプラスされた。

= 4 戦 目 =

ついに大賢者との対戦が始まる。

デッキの内容は観戦していたりしてたので、だいたい掌握済み(笑)

宇宙にはお互い硬い拠点があるので、宇宙は高機動・地球は砂漠でしのぎつつ 場を完成させようと試みる。

 当初は「ザク」・「ザクU」などに削られるも、その差は僅差。

後はお互い削り削れられの消費戦。

だが、「ダカール」の登場に場の均衡は崩れる。

宇宙は「MO−3」、地球は「ダカール」。

この2枚の双璧の前に中途半端な攻撃は、まるで意味のないものとかしていた。

順調に高機動などで削りきり、ついに3勝目を上げることに成功した。

勝利本国数:18枚・・・

 M君とQさんの4戦目・・・

全勝同士のこの対戦は事実上の決勝戦。

当初Qさんはマリガンしたが、2人とも互角の戦いを繰り広げていた。

攻めては守り、守りながら攻め続ける・・・まさに一進一退。

見る者もその攻防に、いつしか瞳を奪われていた・・・

このまれにみる好勝負を制したのはQさんであった。

それも残り本国1枚。

最初のマリガン1枚分の勝利である。

 そしてM君はQさんに手を差し伸べて「がんばって下さい。」と一言。

Qさんもその手を握りかえした。

= 5 戦 目 =

 対戦相手はQさん

・・・あのM君を退けた強者だ。

お互いのスコアシートに自分の名前を記入する。

その時、Qさんはある事実に気が付いた。

「もしかしてここで負けると3位に転落じゃん」

ここで今までの対戦結果を振り返る事にしよう。

現在1位 Qさん 4勝0敗 勝利本国数:30枚

現在2位 M君  3勝1敗 勝利本国数:60枚

現在3位 ミ〜  3勝1敗 勝利本国数:40枚 (以上端数切り捨て)

ここでミ〜が勝つと勝利本国数の差で自動的にQさんの順位を上回ることになる。

つまりQさんがこの卓で1位になる為には、ミ〜に勝つ事が最低条件となり、

ミ〜が1位になるためには最低でもQさんに勝たなければならない。

(すでにQさんのなかでは、M君は勝利しているらしい。)

 この卓の最後の戦いが今始まろうとしていた ・・・・・




 数十分後、すべての戦いは終わった。

最後は各卓の1位の人間が最後の対戦を行なう。

その卓に座ったのはQさんではなく・・・そしてミ〜でもなかった。

 1つの戦いが今・・・幕を閉じる。

だが、これは次の戦いの序章にすぎない。

  これからもTCGをやっていれば、新たな戦いの場はいくらでもやってくる。

そうそれでもミ〜は、ただ駆け抜けるのみ。


  GW決闘日記  完 
 
     








 

GW決闘日記 〜あとがき〜
 
 
 トゥ〜ン・シン  
 
 


 この度は、GW決闘日記を最後まで読んで下さってありがとうございます。

 この作品は闇(R)さんからの執筆依頼を受けて作成した作品です。

 本来は『遊戯王』で執筆した方が、皆様にも理解しやすく感情移入も簡単であったと思います。

  じゃあ何故『GW』で執筆したのか?

  これにはいくつかの理由があったからです。


 まず大きな理由はデッキ種類が豊富な事です。

  読み手側にしてみれば、

 たいして変わりばえのないデッキとの対戦はきっと飽きるだろうと思ったのが大きな理由です。

 まあこれにも欠点がありまして、知らない人には全く理解できないと言う事。

  そう都合よく相手のデッキが変わらない事。

  ミ〜に文才が無いため、説明がイマイチだった事が非常に悔まれました。


 それともう1つの大きな理由は、各種大会の頻繁度です。

  『GW』は各店舗で毎週平日大会が開催されていますし、

  公認大会も各店舗月1のペースで行なわれています。

  そして公認で上位3位にはGT権がもらえ、全国への足がかりとなります。

  それと上位10位にはプロモカード貰えるし(笑)



 色々な思想が交錯して完成した(?)GW決闘日記


  あなたの心には何が残りましたか?  



 
 
 
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