墓参り。
イヤ、墓参りは配備フェイズですが?
というツッコミはさておき。
お盆に帰省できなかったのと、秋のお彼岸と、三回忌だか何かの法事も兼ねての帰還なので、
ま、とりあえず墓参りなのだった。
で、それが済んでしまうと、ワタシにはもう用がなかったりする(汗)
子供達もカミさんも、それぞれ友達に会いに行ったりだとか、お土産を買いに行ったりとか、
いろいろ忙しいらしいのだが。
いや、そもそもワタシの実家なので、
一応、生まれてから中学卒業までの15年間と、結婚してから奈良へ引っ越すまでの9年間を過ごした土地ではあるのだ。
友達だっているはずだし、久々の里帰りで行きたい場所だってあるはずなのだが・・・。
なんだかね。
結局どこへも行かずに、祖母の家でのほほんと寝ていたりするのだった。
出不精もココまでくると、ある意味ビョーキ的ですらあるな、と我ながら思いつつも。
まぁ、いろいろあるんだけどさ。
話せば長くなるし、日記のネタとしてはあまり相応しくないというか、楽しいハナシでもないしな、と。
んで、
意味もなくややイジケモードでふて寝していたワタシを不憫に思ったのか(笑)
夜になってからカミさんが飲みに連れ出してくれた。
カミさんの友達が彼女の夫+姉夫婦の4人でやっている小さな飲み屋で、
実は去年オープンしたこの店のメニューを、カミさん経由で頼まれてワタシが作ったりしたのだった。
カミさんはすでに昨日の晩も、友達数人とこの店で楽しく飲んだり食べたりしつつ旧交を暖めたりしていたのだった。
ちなみにワタシは、・・・昨日の晩も、どこへも行かずにひとりで寝ていた(汗)
昨晩もカミさんから
「一緒に行く?」
とのお誘いはあったのだが、ものすごくチキンな理由で断っていたのだ。
自分が1年前に作ったメニューを今さら見たくない、というなんとも子供じみた理由なのだが。
上手く言えないのだけれど、
いろんなパワーを注ぎ込んで作ったモノというのは、ある意味、自身の分身のようなもので。
1年前にかなりの時間を費やして作ったそのメニューは、当時のワタシ自身のようなものなのだ。
そのメニューが、今も大事に使われているか、食べこぼしの染みだらけでテーブルの片隅にぽつんと置かれているか、
あちこち手書きで書き直されたりしてないか、テプラで値段を修正されてたりしないか、もしかしたらもう既にお役御免になったりしてるんじゃないか・・・
いろんなコトを想像してしまうと、怖くて見に行けないではないか。。。
もちろん、仕事としてやらせていただいているのだし、
しっかり御代も頂戴している以上、それは出来上がった時点でワタシの手を離れている、
というコトは理解しているつもりだ。
そのメニューは既にワタシのモノではなく、お店のモノなのであり、
お店のモノをお店の人がどうしようと、ワタシが文句を言う筋合いではないのだ。
書き直そうが捨てようが自由なのだ。
そんなワタシの子供じみた葛藤など既にお見通しのカミさんは、
「メニューはちゃんと置いてあったよ」
と、必要最低限の救いの手を差し伸べてくれる。
甘やかさないヒトなのだ。余計なフォローはしてくれない。
それでもとりあえず、捨てられてはいないらしい、と単純なワタシはこっそりと安堵する。
まぁ、
前の晩にカミさんが顔を出しているので、お店の人はワタシも実家へ来ているコトは知っているはずなのだし、
来ていながら一度も店に顔を出さないというのは、なんだかずいぶん失礼だよなぁ、と思ったりもして。
出不精な重い腰を上げ、カミさんと一緒に出かけてみるコトにしたのだった。
で、
残念ながら、オチはないョ。
ワタシの作ったメニューはしっかりと今も現役で働いていて、
お店も、群馬の山奥の田舎とはとても思えないくらいセンスが良く、
落ち着いたデザインのカッコイイ居酒屋サンなのだった。
逆に、お店がカッコ良すぎて、ワタシなんぞの作ったメニューが置かれているのがかえって恥ずかしいくらいだった。
店主夫妻(カミさんの友達の旦那の姉さん夫婦)もにこやかにワタシを出迎えてくれて、
「すごく良いメニューを作って貰って、ありがとうございます」
なんて言われた日には、穴があったら入りたいくらいの恥ずかしさなのだった。
「どうぞ、なんでも好きなものを」
なんて言われてメニューを渡されたのだが、
注文よりも1年ぶりに見るメニューの出来の方ばかりが気になってしまい、
ああ、ココは直したいなぁ、とか、
もうちょっと時間があれば、この辺は色を変えて、とか、
メニューとしてではなく、自分が作ったモノとして見てしまうのだった。
作っている時点では当然お店も見たことがなく、
ワタシの勝手な想像による「こんなカンジかなぁ」という微妙に曖昧なノリだけで描いてしまっているので、
実際にお店で見るそれは、なんともワタシ的には中途半端な出来に見えてしまって仕方がないのだった。
まだまだ、未熟なのだな、と思い知る良い機会だったりもしたのだった。
とは言え、
美味しいお酒をご馳走になり、すっかりゴキゲンになってしまう単純なワタシなのだった。
やれやれ。。。
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