ショップチャンピオンシップ予選 inアメドリ  2004/01/26
闇あ〜る 
■使用デッキ: 黒 三 速 攻 (ドクターC.バージョン) 
■闇あ〜る改造計画
○ッキーズ戦線において撃墜され、瀕死の重傷を負った闇あ〜るは、もはや決闘者として再起不能の状態にあった。
「チーム解散もやむなし」、「いや総統の解任を・・・」
Yummys首脳部において、様々な意見が飛び交う中、ひとりの男が静かに、しかし力強く立ち上がった。
Yummys浪漫主義研究機関、通称「リチガナン機関」の所長、リチガナン博士である。
「闇あ〜る総統のカラダは、私がお預かりしましょう。我がリチガナン機関の最新の浪漫主義技術とこれまでの研究成果のすべてを注ぎ込み、必ずや闇あ〜る総統の復活をご覧にいれましょう♪」

かくして、廃人同然だった闇あ〜るはリチガナン博士と彼の研究機関によって、浪漫的・強化人間手術を施された実験体『浪漫ニンゲン』第一号となったのである。
その改造の結果とは果たしていかなるものなのか?
詳細は以下のレポートに記すものとして、リチガナン博士は、手術後、こうコメントしている。
「浪漫的・強化人間、いわゆる 『浪漫ニンゲン』 の真の能力については、理論上は間違いのないものだ。とは言え、その実体はいまだ未知数である。手術は成功したが、それによって闇あ〜る総統が突然ニュータイプかコーディネイターのような活躍を見せるとは限らない。真の能力が開花するや否やは、結局、闇あ〜る総統の人間力に由縁するものであるからだ。」
■闇あ〜る・改 実戦テスト(#1)inアメドリSCS予選

リチガナン機関によって強化・改造された闇あ〜るは、○ッキーズでの撃墜から、たったの1週間で戦線に復帰した。
浪漫ニンゲンの回復力の早さは、常人の3倍と言われているが、それもあながち大袈裟ではないようである。
実戦テストの場に選ばれたのは、ポイント・キャンディーバード(通称アメドリ)と呼ばれる戦線であった。
Yummysがその拠点とするべく、毎月戦力を送り続けている激戦区である。

今回の出撃に際し、リチガナン博士は闇あ〜るにひとつのデッキを用意していた。
1週間前の○ッキーズでの撃墜により、闇あ〜るのすべてのデッキは大破し、今や使えるデッキがひとつもなかったためである。
リチガナン博士が闇あ〜るに強く勧めたデッキとは・・・?
それは、Yummys関東で開発された「黒三速攻デッキ」であった。
もちろん、ただの黒三デッキではない。
開発者はドクターC(仮名)
機能性と強さを追求したデッキを作らせたら右に出るモノはいないと言われるYummys関東の天才デッキビルダーである。
鋭利な刃のように、見事なまでに研ぎ澄まされたその構築は、見る者を魅了し、また迂闊に触れようとする者を一瞬で切り刻む。

リチガナン博士自らも実験用デッキ「青緑現徴」を駆り、闇あ〜るとともに出撃した。
自らの信念のカタマリとも言える、浪漫ニンゲンの戦果を、間近で確かめたかったためである・・・。

■1回戦 VS緑背水ウィニー ○×○

初戦の相手は背水ウィニー。
速さで勝る背水に対して、浪漫ニンゲンとなった闇あ〜るがどこまで戦えるものか、なかなか見モノである。

1本目。ジャンケンに勝ち先攻。
この時点で、すでに改造の成果が現れているようである。
3G目にもたつき、やや出遅れながらも相手ターンには女スパイで展開を抑え、4T目に黒三部隊成立。
まずまずである。
その時点で、すでに相手の場に背水が貼られていたものの、黒三オペで敵戦力を削ぎつつ壮絶な殴り合いを展開。
先攻の分もあり、本国数枚の差で勝利をおさめた。

2本目。
サイドからは焼きコマンド対策に事情聴取、そして相手を焼き払う震える山をIN
制圧作戦、女スパイをOUT
初手Gなしマリガン後、G4枚とオルテガ、ドップ。
さらに引き直してGがなくなるよりは、と、そのままGO。
しかし、ユニット事故に陥る。
相手は1ターン目からザクIIにバーニーセット。
こちらはドップ、ガトルしか引けず。
3G並ぶもキャラが乗せられない。
黒三(オペ)を引き込むものの、バーニー+ザクの耐久値4が焼けない。
バーニーにチクチク殴られ、本国半分ほどでようやくガルマ機を引く。
即座にオルテガをセット。残りふたりを回収に動く、が。
本国確認。次のガイアは1枚いる、マッシュも辛うじて1枚確認。
さて残りの内容は・・・、さすがに、ユニットが多い。Gは大方捨て山に流れたようだがそれはモンダイない。
しかし、肝心の焼きは・・・震える山1枚のみ。あとはすべて、バーニィパンチにより捨て山へ落ちたようだ。
闇あ〜るの浪漫回路に動揺が走る。
山を引けなければ、バーニィは倒せない。
例えガイアあたりで刺し違えたとしても、残りのふたりで今の本国差をひっくり返せるかどうか・・・。
相手本国は、いまだノーダメージなのだ。
使用者の動揺がデッキに伝わったのだろうか。
その後も、微妙なユニット事故が続き、黒三キャラを展開できず。 山も引けず。
被ダメージによるキーカードの捨て山行きを恐れるあまり、中途半端なブロックを繰り返すチキンプレイがユニット不足にさらに拍車をかけ、結局、そのまま震える山を引くことも黒三部隊を揃えることもなく、壊滅。

3本目。
どうやら相手の焼きは黒三オペのみらしいと判断。
それよりも、耐久4のバーニィがウザイ。山で焼くのも一苦労ではないか、と闇あ〜るは考えたらしい。
事情聴取*2をOUT、ゲリラ屋の戦い方*2をIN
初手に、ゲリラ屋2枚引く。
相手はまたもや1ターン目からバーニィ登場。が、今度は後が続かない様子。
こちらは順調に回り、3T目に黒三部隊成立。(しかもガルマ機入り)
ゲリラ屋でバーニィを寝かせ、12点パンチ。
相手ターン、無人のザクIIにククルス・ドアン(11弾)が乗る。
闇あ〜るの浪漫頭脳に危険信号が灯る。なるほど、ドアンはマズイ。。。
ドアンもバーニィも出撃せず、相手はエンド宣言。
しかしこちらターン、2枚目のゲリラ屋でドアン&バーニィを寝かせて殴る。
もうゲリラ屋はないが、相手残り本国はジリ貧。
浪漫頭脳のアヤシイささやきにより投入したゲリラ屋で、まんまと勝ちを拾うのであった。

■2回戦 VS赤単クロスボーン ○××

2回戦は何度か顔を合わせた事のある青年が相手。しかし、お互いに今日のデッキは初めてのはず。

1本目、またジャンケンに勝ち、先攻。浪漫ニンゲンパワー爆発である。
赤Gを貼られビビりながらも制圧で抑えつつ、3T目に黒三セット完成。
アク使者などを食らいながらもひたすら殴りに行く。殴りに行くしかないのだ。

2本目、サイドから、事情聴取をIN。女スパイをOUT。
赤と当たった際のサイドボーディングについては、事前にリチガナン博士から情報をインプットされていた。
Gなしマリガン後、Gなし。
しかし手札はドップ*2、ガイア、ガルマ機、ドアン機、制圧作戦とカンペキ。
ここで、浪漫のささやきが・・・、
「大丈夫、後攻だし、1ターン目にG引けばいいんじゃん?」
いや、まだ次は5枚だし、ここは引き直しだろう・・・、と思うものの、
「次もGなしだったらど〜すんの?今よりイイ手札引ける自信あんのか?」
悪魔のささやきに、GOサイン。
そして、
2ターン、3ターン、4ターン、・・・G引けず。
5ターン目、相手の場には海賊ガンダム2体が並び、こちらのターン・・・ドローは・・・
Gではなかった・・・。
浪漫システムの暴走により、単なる自爆ゲームを演じてしまったのであった。

3本目、
制圧作戦をOUTし、ゲリラ屋をIN。
1回戦で助けられたゲリラ屋に、今回もすがろうという作戦に出る。
今回は順調に回り、3ターン目に黒三成立。
しかし、木星圏、アク使者、と粘られつつ、ジリジリと殴るも、バビロンでもう1周。
息切れしたところをアク使者で寝かされ、X1のマルチプルでトドメ。

2本目のマリガンミスは痛すぎる。。。

■3回戦 VS青緑現徴 ○×○

3回戦、対戦相手はリチガナン博士。
ここ、アメドリでは何故かRICHIサン、もとい、リチガナン博士とよく当たる。
そこには、何らかの作為が存在するのではなかろうか?

1本目、ジャンケン3連勝で先攻。
こと、ジャンケンに関しては闇あ〜る改造手術は成功しているようである。
3ターン目リロール時に制圧をキメ、黒三セットも成立し、序盤から申し分のない展開。
対するリチガナン博士は闇あ〜るのEXAM(浪漫系)システムの不具合が気になるのか、それとも単なる事故なのか、Gが回らない様子・・・。
そのまま殴りきって勝利。

2本目、サイドから事情聴取をIN、女スパイをOUT。
やや遅れながらも闇あ〜るは順調な展開。
が、
ゲームも終盤に差し掛かった頃、リチガナン博士からドアン機に乗ったガイアの打点について指摘を受ける。
それまで、何の疑いもなしにガイア+ドアン機=6点で計算していたのだが・・・。
ガイアの戦闘修正値は2/1/1。ここに黒三セット成立時には更に+1/±0/+1が付く。
ザクII(ドアン機)の戦闘値は、3/*/2。これだけを単純に足し算すると6点となるのだが・・・。
ドアン機のテキストを忘れていたのだ。
ドアン機は、そのテキストにより、セットされたキャラクターの本来の格闘値をX/0/0に変更する。
Xの値はキャラクターの本来の戦闘修正の合計値である。
つまり、ドアン機のテキストによりガイアの戦闘修正は4/0/0に変更されていたのだ。そこに、ドアン機自身の戦闘値が加算され7/*/2。さらに黒三セット成立時の修正を足して、正解は「 8/*/3 」となる。
戦いのさなかではあったが、ふたりは、リチガナン博士の指摘に間違いのないことを改めて確認するのだった。
すでに6点で計算し、解決してしまっている分は仕方がない。
自身で使っていながら、気づかない闇あ〜るが悪いのである。
そして終盤、
勝ちをほぼ確信していた闇あ〜るは、リチガナン博士の恐るべき実力を垣間見ることになる。
本国数枚から、まさかの戦いの駆け引き。そして、ガーベラテトラを駆るシーマの速攻・強襲に貫かれる黒い三連星。
リチガナン博士、またの名を、りっちー・アズナブル大佐。
かつて、赤い彗星と呼ばれ、Yummysの味方からも恐れられた男が、そこに、いた。

3本目。
今までの闇あ〜るであったならば、この時点で、すでに集中力を失い、3本目はただ何もできずに終わっていたことだろう。
しかし、あの悲劇の撃墜から1週間、
改造され浪漫ニンゲンとして生まれ変わり、今また、ドクターCの黒三速攻を駆って戦場に帰ってきた闇あ〜るは、かつての闇あ〜るではなかった。
身内とて容赦のない制圧作戦。
そして、黒三セット、ジェットストリームアタック。
リチガナン博士こと、りっち〜大佐の最後の言葉は、
「今度は、総統が私の屍を踏み越えてゆく番です・・・」
であった。
その言葉は、闇あ〜るの耳に届いたであろう。
浪漫にのみ生き、浪漫とともに散る運命の「浪漫ニンゲン」と化した闇あ〜る。
その目には浪漫しか見えず。その耳には浪漫しか聞こえないのだ。

■4回戦 VSジオンウィニー ××

4回戦、運命の戦いが待っていた。
対戦相手は、あのワイさんからの刺客、ミスターY(仮名)
そう、
1週間前の○ッキーズ戦線に於いて、闇あ〜るの黒茶クゥエルを撃墜した、あのジオンウィニーの使い手である。
何という、運命の悪戯だろうか。
しかし、浪漫ニンゲンと化した闇あ〜るには、何の感慨も湧かないようであった。
彼の浪漫頭脳には、ただひとつの言葉だけがアラート音と共に点滅を繰り返している。
そこにはただ、「リベンジ」とだけ書かれていたのだった。

1本目、ジャンケン全勝で先攻。
相手のデッキはわかりすぎるほどわかっている。
こちら初手に女スパイが2枚。
相手の1ターン目と2ターン目に、女スパイを撃ち込む。
クイックユニットの多いジオンにどれほど効果があるのかは不明だが、速度で勝る相手にこちらが追いつくには、多少なりとも序盤の展開を食い止めておくべきだろう。
しかし、
その後、止まったのは闇あ〜るの方であった。
3G目が、引けない。
もたつく間に相手はみるみる展開していく。やはり、速い。
いかに打撃力を誇る黒三速攻とは言え、キャラクターが乗れなければ只のウィニーである。
しかも相手のユニットにはキャラクターがのっているのだ。
ユニットの性能が同じならば、キャラが乗っている方が強いのは明白。
ようやく3Gを並べ、キャラセット、本国サーチをするも、残りのキャラはすでに捨て山に落とされている。
単体でこの差をひっくり返せるはずもなく・・・。
無念の敗北。

2本目、事情聴取と震える山をIN。制圧作戦と女スパイをOUT。
序盤、不用意に突っ込んだドアン機が赤い彗星に焼かれる。
これが、すべての失敗の始まりであった。
かなり遅れながらも今度は黒三セットを成立。
しかし相手もバーニィがザクIIに、と、まるで1回戦の再現。
更に悪いコトには、手札から飛び出すラルグフに、BBシャア。
手札に山はあるものの、バーニィを焼くには手札が足りない。
出てくるバーニィを山で焼きつつブロックして+打点で落とすしかなく。
しかしそれでは別エリアに出てくるラルグフ・シャアは落とせず。
しかもラルグフの効果で出てくる度にこちらは1体寝かされるので、ややもすれば打点も足りない有り様。
残った黒三部隊を分散して迎撃しようとするも、ゲリラ屋を食らい寝かされる。
すべてにおいて、完全に相手ミスターYが闇あ〜るの上を行っているのであった。
闇情報によれば、ミスターYのGW歴はまだそれほど長くはない、との事だったが、
長くやっていれば強いというモノではない、という悪い見本が闇あ〜るであり。
勘と浪漫頭脳のひらめきだけでゲームを展開しようとする闇あ〜るに対して、ひとつひとつ冷静かつ的確なプレイングを積み重ねてゲームを構築するミスターYは、まさに天敵。

イキオイだけで勝てるほど、甘い相手ではなかったというコトだろうか。
闇あ〜る、リベンジならず。
またもや、ジオンウィニーの前に、散る・・・。

■■結果■■
2勝2敗(5-6) 順位不明。

浪漫ニンゲンの真の能力については、結局のところ不明のままである。
帰還したリチガナン博士は、
「まだだ、まだ終わらんよ・・・」
という言葉のみをうわ言のように繰り返していた。

闇あ〜るは再び撃墜されたが、浪漫ニンゲン特有の脅威の回復力(通常の3倍)をもって、何度でも甦ってくるコトだろう。
甦ったからといって、強くなっているとは限らないのが、闇あ〜るの闇あ〜るたる由縁であるが・・・。

ドクターCの構築による黒三速攻はカンペキである。
使いこなせない闇あ〜るにモンダイがあるのだということは、あえて触れるまでもないだろう。
■■デッキ■■

【黒三速攻 ドクターC.バージョン】

・UNIT(20枚)
U-1 ザク*2
U-47 ドップ*3
U-48 ガトル*3
U-91 ザクII(ガルマ・ザビ機)*3
U-117 シャア専用ザクII*2
U-133 プロトタイプ高機動型ザクII(エリオット・レム機)*3
U-139 ザクII改(バーナード・ワイズマン機)*1
U-174 ザクII(ククルス・ドアン機)*1
U-184 ザクII A編 *2

・CHARACTER (6枚)
CH-61 ガイア*2
CH-62 マッシュ*2
CH-63 オルテガ*2

・COMMAND (7枚)
C-2 女スパイ潜入!*3
C-8 制圧作戦*3
C-55 高潔なる理想*1

・OPERATION (2枚)
O-22 黒い三連星*2

・GENERATION (15枚)
G-24 ジオン公国国民*15

・SIDE BOARD
C-7 ゲリラ屋の戦い方*3
C-55 高潔なる理想*1
C-69 震える山*3
O-11 事情聴取*3